2020.10.223DCADを使う理由
なぜ2Dが主流の建築図面に「3DCAD」を取り入れたのか?
通常、図面において基本的なのは3面図が主流ではないでしょうか?
3面図とは上から見た 面横から見た面 正面から見た面
この3つの面を基本としたものの捉え方である。しかしこれは1つの図面の様式でしかなく物の形こそは読み取れるが中身の部分までは読み取れない。
そこで必要になってくるものは断面図である。この断面図は縦や横に切った情報が読み取ることができる。
世の中の板金製品はこの3面図+断面図が基本になってきます。
建築図面でも主流の三面図+断面図。
では、建築図面においてはどうだろうか?
それも同じで、デザイン主体のパース図だけでは物の成り立ちがわからないため三面図+断面図がここでも使われる。
建物を断面的に見る事で、鉄骨や壁などいろいろな詳細が見えてくる。それを読み取る事 で建物の成り立ちがようやく把握できるのである。
弊社へ仕事を依頼される場合、全て上記の3面図+断面図である。それも建築図から施工するための図面(施工図)となり、製作物の詳細が図面に細かく描かれた物をもとに製作を進める事になります。
上記のように2Dの図面が今現在も主流で平面・立面・断面から製作物の形状や長さなどを読み取って製作図面を起こしていきます。
これは同業者の殆どが同じ作業をしていると言っても過言ではありません。
異業種から得た3DCADの可能性。
しかし異業種のお話を聞く機会があり考え方が 180 度変わりました。
それは、「3DCADでモデリングをしたものをそのまま製造現場に落とし込む」という事です。
具体的に、自動車産業・航空機産業・一部の工作機産業では 3DCAD を用いて設計し、そのデータを活用して製造する事で、図面を読み取る事なく正確なものづくりができると言ったものです。
確かに、3DCADを有効的に使うことができれば、製作物を線で描く必要や読み取る必要もなく、製品を製造することが可能になります。
それは、弊社が行う板金加工という業種にも当てはめられます。
そのような考え方から、将来的なビジョン・これからの業界革新のためには 3DCAD が不 可欠だと思い、3DCAD の導入に踏み切りました。
また、実務的な観点からもかなりの恩恵を得ることができます。 板金製品は必ず「展開」という作業が必要になってきます。
先ほど説明した製作図(製品を荒らした3面図+断面図+詳細)を展開ソフトと呼ばれるソフトを使用して、一度2.5次元〜3次元のモデルに起こすことで自動展開することができますが、仮に3DCADで設計されたモデルを客先から頂くことができれば製作リードタイムは大幅に削減することができます。
このような利点や理由から、3DCADには無限の可能性があると感じ導入するきっかけとなりました。